本作は、ジョン・レノンの生い立ちと、彼の人格、後に彼の音楽に影響を与えた出来事を、未公開 の歴史的映像・資料や友人、関係者へのインタビューを交えながら深く掘り下げていく、ファン感涙の貴重なドキュメンタリー。英国ナショナル・フィルム・アワードでは最優秀ドキュメンタリー映画賞にノミネートされた。ザ・ビートルズの歴史研究家デイヴィッド・ ベッドフォード氏と、詩人であり作家でもあるポール・ファーリー教授が語り手を務める。
ジョンの故郷リヴァプールとその周辺で撮影された本作には、ジョンの幼馴染みやバンド仲間、美術学校の同級生たちが多数出演。愛情とユーモアを込めながら、驚くほど詳細にジョ ンの生い立ちを語る。父親がジョンをニュージーランドに連れて行こうとしていた話、友達がアムステルダムで買ったリトル・リチャードのレコードを聴いて、数ヶ月後にはギターを買っていた話、ジョンが悪影響だからと違う学校に入れられた友達にポール・マッカートニーを紹介された話など、1つでもピースが揃わなければ、名曲の数々は世に出ていなかったかもしれないと思わされるエピソードのオンパレード!また、ジョンに影響を与えた音楽・ファッションについてのエピソードもふんだんに盛り込まれ、当時の文化を俯瞰して見ることができる。
まさに音楽で世界を変えた伝説の男、ジョン・レノンを再発見する記録と言えるだろう。

アーティストを理解する鍵は必ず幼少期にあって、
複雑な性格のジョン・レノンもまさしくそうだと思います。
ファンにとってはとても見応えのある映画です。
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
デビュー前のビートルズに焦点を当てたドキュメンタリー作品は数多い。
本作もそのひとつだが、オフィシャル音源を使っているのが他とは大きく一線を画する。
クォリーメンのメンバーやハンブルク時代に縁のあった関係者などの証言だけでなく、学生時代の同級生などが、知られざるエピソードを語る場面もあちこちに出てくる。
いわば、やんちゃなのに繊細なジョン・レノンの実像に迫った内容だ。デビュー前のビートルズに興味のあるファンは必見。
藤本国彦 (ビートルズ研究家/字幕監修)
ジョンとポールが出会うまでにこんなにも長い道のりがあったとは、
今まで見逃していた情報があまりにも多すぎた。
この映画を観た後、ビートルズの聴こえ方が変わるかも。
真鍋新一(編集者・ライター)
色んな家族がある。色んなお母さんがいる。
色んな子供がいるように。
混沌とした時代だからこそ、希望は生まれる。
ジョン・ウィンストン・レノンは、いかにして僕たちの知ってるジョン・レノンとなったのか。
知ってるつもりが、何も知りませんでした。
ありがとう!
安田顕(俳優)
水夫がブルースを持ち帰った町。
痛みを知っている町。
英国の第二帝国都市とよばれた町。
そこで生まれ育ち異界を求めた少年。
この町を転々とした移民(?)John Lennon。
彼の人生に爪痕を残した家庭環境。
心の奥底で「HELP ME」とSHOUTしていた男を
リアルな証言をルポルタージュした傑作ドキュメンタリームーヴィー。
Lennonの歌を聴きたくなる映画だ。
宇崎竜童(音楽家)
遠い記憶をかき集め
ジョンがジュリアを思うように
知人達がジョンを回想して「ビートルになったジョン」と
「自分の心のジョン」を繋ぎ合わせようとしている
世間が興味を引きそうなエピソードが散りばめられてヒヤヒヤしちゃうけど
ファンならば、これを
ポールが見たら何と言うのかな
リンゴがジョージが見たら‥
ジョンが見たら何と言うかな
そんな思いを抱いてしまうドキュメンタリー
藤田朋子(俳優)
1980年の不幸な出来事から この12月8日で もう42年 。
ジョン・レノンといえば、愛と平和だとか自由とか、今となっては崇高な芸術家といったイメージがお決まりとなってしまっているが、実のところ、どこにでもいそうな意地悪でやんちゃなガキ大将で、だけどどこにでもいるわけではなかった特異なキャラクターとあふれる才能の持ち主だった。
この映画を観て改めて感じて、もっともっとジョンを語り合って欲しい。
本多康宏(ビートルズ研究所 代表/ビートルズ鑑定士)